芸術家の身体意識図 ほか
著者はこの先、おそらく世界の歴史にその名を残す。ただし、超越揮観という方法は、しばらく受け入れられる余知はない。それは、この現象理解のための方法論をとしては、普遍的に客観的に再現できるものではなく、著者の主観や創作の可能性を残すからである。
しかし、それをさしあたってかっこに入れても、この著者の論は現代の言語論、身体論を巻き込み著しい旋風を巻き起こし、実際のスポーツにその論理を取り入れて、数々の業績を残しつづけている。それも、劇的な改善を施した。また、スポーツ以外のあらゆる分野におよび、人類の進化、生命、ガイヤにも理論を適応する。
本書は公演を収録したものである。ナポレオン、ミケランジェロ、ピカソなどの身体意識図を解析している。芸術家、英雄の身体意識とは、まことに独自の特色あるものだが、無論その中に不可欠な「センター」、「中丹田」などの要素もある。
趣味を持つ人は自らにその要素を身体意識に還元して、いかに作風が変化するものか楽しむのも一興である。(かような要素還元主義は実践と乖離するとの批判があるにせよ、初歩でも高度技法者でも「訓練」の階梯としては、まず「身体意識」、「ゆる」は劇的効果があると思われる。)
この著書あたり・・・
・・・から、高岡英夫の90年代のカルト化が表に出始めた。それ以前の『光と闇』や『武道の科学化〜』といったところは、まだ学徒的な真面目さが残っていたのだが。 この著書あたりから良くも悪くもトンデモ路線的なものが混入してくるし、同時に学徒的なことの悪い面も大きく出てくる。この人の意識(≒頭)のありようを知るのに参考になる著書の一つである。高岡英夫は高岡英夫の意識を分析し切れない、という大きな本質が、ここにも垣間見られるのである。
恵雅堂出版
スーパースターその極意のメカニズム スポーツと記号 DSが解く達人のメカニズム―現代武術8つの極意 極意と人間―極意学入門 光と闇―現代武道の言語・記号論序説 (武道論シリーズ)
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